ぼくたちの旅ろく

旅や冒険を通して、思ったこと感じたことを素直にお届けするのがこの”ぼくたちの旅ろく”です。あなたの旅や冒険へ出るための”きっかけ”になればと思います。

移動は手段か目的か? 北極冒険 vol.8

こんにちは。
モトロクのじゅーすです。


2019年4月15日(9日目)
天気:晴  気温:−11℃  無風  距離:18km


ングニタングを出発し、はや9日目。
この日は、ひたすらに海上を歩いた1日でした。


途中、アザラシの呼吸穴や、遠くに狐らしき動物をみたりと、極地でも生き物の気配を感
じながら歩ける1日でしたが、
ここ最近の予想以上の奇跡的な晴天続きにより、地面の氷が緩くなり、ソリを引くハーネスからかなりの重さを感じます。


序盤は、ペースを保って隊についていけたが、ここまでの疲れが溜まっていたのか、後半は若干遅れるようになってしまいました。。


頭の片隅でセーブしようとする気持ちがどこかにあるのだろうか。。
など、自分の考えていることと、体の状態を考えるきっかけになりました。



こまでの疲労
もちろん。今までの人生で、気温がずっとマイナスの環境を一週間以上歩くという経験は今までしたこともないし、自分が思っている以上に疲労が溜まっているようでした。


思い返すと、2日前くらいから、お腹の調子がよくない気もしていた。
北極冒険では、毎日20km余り歩くのと、低温の環境からカロリーを消費するため、1日で約4000キロカロリー程度を摂取するため、大量のバターを夜ご飯に入れます。


どうもバターをドバドバ入れた札幌ラーメンを2玉食べると胃がムカムカしている。。




た、気持ちの面では。。
当時「パング」から「キキク」 へ向かい歩いてきたが、本当のゴール目標である、『クライドリバー』まで氷も状況から、向かうことができない可能性もあるという状況で歩いていた。
もしかしたら、「キキク」 で終了かもしれない。。
いや、「キキク」で踵を返し、パングニタングへ戻る往復コースなのか?


荻田さんは、「イカルイット」の最終準備日に、こう言いました。
「移動は目的なのか手段なのか」これを自分たちメンバーに問いてきました。


自分個人的には、元も子もないが、移動は手段であり目的であるという考えに至っていました。
イメージ的には、車で目的地に向かって走っていると、走った道筋に点々が残るかと思いますが、その点々が一つ一つを北極に残すことが自分の目標であり、また最終地点の大きなフラッグたどり着くための手段でもあると考えていたからです。


しかし、自分が思っていたゴールはやはり『クライドリバー』であり、それは最後まで可能性を捨てたくないものでした。


「キキク」が近づき、テント内での自分のバディーであるコッスーとの会話もそんな話題が多くなっていました。



パング・・・パングニタング
キキク・・・キキクタルジュアク 


▼アザラシの呼吸穴
アザラシは、海が凍る時期にいくつもの穴を行き来し、自分呼吸するための空間を確保するようです。
現在歩行している地域は氷の厚さが1〜2m程度あったのですが、十数個の穴を、定期的に回ることで、しっかりとキープをするのはスゴイと思いませんか??